ロゴの持つブランドイメージ

ご存じだと思いますが、昨年10月アメリカのファッション業界大手、GAP、の新ロゴ騒動がありました。 この騒動とは、新ロゴをホームページで紹介した途端にTwitterやFacebookが立ち上がって新しいロゴの批判で炎上し、その結果、1週間ほどでGAPは従来のロゴ(ブルーボックス)に戻すことにしたというものです。 事態は、北米GAP社の社長の交代までに至りました。 
実は、同じ頃、スターバックスがロゴを変更しています。 

新スターバックス・ロゴ
新スターバックス・ロゴ
スターバックスコーヒーは、今後の事業展開を考えて従来のロゴから『Starbucks Coffee』というネーミングを外し、ダブルフィンマーメイドだけを強調したロゴにしています。 スターバックスのロゴの場合は、ネットで大きな話題にはなりませんでした。 基本的にロゴの変更に関して、この2つの企業の考え方が違うからだと思います。スターバックスの場合は事業拡大を目指しての変更です。

旧ロゴ (継続使用)
旧ロゴ (継続使用)

新ロゴ (使用中断)
新ロゴ (使用中断)

GAPの場合は、どちらかというと、日本航空のロゴの変更と似通っています。 業績が低迷しているので原点回帰を目指そうという意味を持たせ、創業時のロゴに近い形で表現をしようとしたようです。 インナーキャンペーン的要素が強いように思います。 しかしながら、ファッション業界のロゴですから、お客様の受ける印象をもう少し考慮してデザインを考えるべきだったのではないでしょうか。 コアターゲットである30代の人達には、ただ、古い、ダサいイメージにしか映らなかったのでしょう。 ロゴは、ブランドイメージを思い起こさせる引き金的な存在ですから大きな意味を持つと思います。

 
アメリカの外食産業界でも、低迷する企業が買収された時などに心機一転という意味合いでロゴが変更されることがあります。 しかし、時間が経てばその意味合いも薄れていき、また、負の宇津の中へと吸い込まれていきます。 そして、その企業は、また、売却されてしまうというケースがよくあります。 問題は、もっと根本的なところにあるのですが、そこにまで手を付けるところは少ないですね。
foodrestcom@gmail.com