ウェンディーズのこれから

1969年、デイブ・トーマス氏がコロンバス、オハイオ州で娘のニックネームを取って店名にしたウェンディーズが創業せれました。  そこには、フレッシュなビーフパティを使った美味しいハンバーガーを食べてもらいたいという思いがあったはずです。 それは、今、人気のあるファストカジュアルのハンバーガーショップの理念と共通しています。 「ウェンディーズ・オールドファッションド・ハンバーガー」という名前を付けたことでも、差別化したい気持ちの表れが窺われます。 先に冷凍パティを使って拡大路線に走るマクドナルドやバーガーキングとは違うハンバーガー、フレッシュで手作り感のあるハンバーガーが、デイブ・トーマス氏の創業理念だったはずです。 当然、フレッシュなパティを使って作るハンバーガーは消費者に支持され、ウェンディーズは店舗を増やしていきます。 そのため株を公開し拡大路線を取らざる終えず、デーブトーマス氏の理念と企業は別の動きをします。 本来ならば、これほどまでに拡大すべきコンセプトではなかったのだと考えます。
ウェンディーズが創業した当時でさえ、同じようにフレッシュなパティを使ったハンバーガーは、南カリフォルニアで1948年創業のイン&アウトバーガーやテキサスで1950年創業のワタバーガーも存在しています。 この2つの企業は今も私企業としての体制を崩さず地道にビジネスを行っています。
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ウェンディーズは、2008年にトライアーク社(本社:NYC、ニューヨーク州)に買収され、傘下のアービーズと共に2チェーン合体企業ウェンディーズ・アービーズグループ(本社:サンディースプリングス、ジョージア州)の下で運営されてきました。 トライアーク社は、2011年7月にウェンディーズより長くかかわってきたアービーズグループを売却をしました。 そして、ウェンディーズの新ロゴから、あの「オールドファッションド・ハンバーガー」の文字は消え、「ワールドワイド」という言葉が入れられています。 これは、海外へのフランチャイズ展開を見据えたロゴ作りであることは明らかです。 米国内の既存のフランチャイジーを納得させるため、8月にプロトタイプ店舗をコロンバス市内に4店舗オープンし、アトランタ地区に移転していた本社もダブリン、オハイオ州にある買収前の旧本社社屋を改築して新本社社屋にするという手の込みようです。
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日本にもウェンディーズが再上陸します。 旧ウェンディーズは、約30年間で80数店舗を展開に留まりましたが、日本の消費者がどれだけウェンディーズにその存在価値を見出すかがポイントになるだろうと思います。
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