バーガーキングが買収に同意

9月1日、ウォールストリートジャーナルでバーガーキングに身売り話が出たのですが、その報道の翌日には、ラテン系投資会社3Gキャピタルマネージメント社による33億ドルの買収オファーに取締役会が同意していました。 2002年に英国のリカ―販売企業ディアジオからアメリカ側の企業グループが買収し、久々にアメリカの企業に戻ったBKだったのですが、再び、英国企業に買われたことになります。
2002年、当初から企業最高責任者(CEO)が定着せず、2004年に企業再建を期待されG.ブレネマン氏が就任しましたが2006年のNYSE上場前に在職2年ほどで辞職し、その後、当時CFOのJ.チゼイ氏がCEOを引き継ぎ、2008年5月には会長も兼務して企業運営に携わっています。 BKは、2007年10月に全世界の店舗1万2千店舗のリモデルを打ち出しており、2009年3月にフロリダのユニバーサルスタジオ敷地内に「ワッパーバー」を初出店、5月にリモデルのプロトタイプとなる店舗をテキサス州に出店。 商品は、2009年2月からプレミアムバーガーの「ステーキハウスXTバーガー」を販売し、10月から後にFCジーと問題になる「ダブルチーズバーガー」の価格1ドルというディスカウント販売を実施し幅広い消費者を獲得しようとしていました。

ステーキハウスXT
ステーキハウスXT

強気で攻めたBKですが、「ダブルチシーズバーガー」のディスカウントでFCジーとの十分な調整ができておらず、実施前にマーケティングのトップが辞職していることを考えると、この計画の調整不十分さが解るような気がします。 結局、BKホールディング社はロゴデザイン、店舗デザイン、朝食バリューメニュー、高級バーガー、バリューメニューなど数々の手を打ち出しましたが業績を大きく回復させることができず苦悩続きでした。 今回の買収額が、アメリカ側が2002年にディアジオから買収した時の約2倍の額で提示されたため、買収を受け入れたのではないでしょうか。  外食業界にもBRICs資本の動きが表面化してきました。
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