ファストカジュアルコンセプトへの挑戦

Love Your Food Everyday」
これは、昨年10月にサンフランシスコベイエリア地区にあるパラアルト市に1号店をオープンした LYFE(ライフ)キッチン(本社:シカゴ、イリノイ州)のキャッチフレーズです。 店名もその頭文字から作られています。 パラアルト市といえば、アメリカ西部の名門私立大学であるスタンフォード大学やシリコンバレーがありIT企業が多く高学歴高所得者層が住む街ですので、裕福で健康でありたいという人達が多く暮らしています。 

LYFEキッチン (サンノゼ)
LYFEキッチン (サンノゼ)

LYFEキッチンでは、フライヤーを置かず、精白した砂糖や小麦粉も使わず、原材料はローカルな素材で調理し、ベジタリアンメニューも提供し、メニュー1品当たり600カロリー以下に抑えた商品を提供しています。 体に良い食事を提供しようと考えられたファストカジュアルレストランです。 加えて店内の設備機器を省エネタイプにし、店内設備にリサイクル用品を用いるなど環境問題への配慮も忘れておらず、オリンピックの水泳選手やNFLプレーヤーなどオピニオンリーダーを使ってメディアへの話題提供などで消費者へのブランド訴求を進めています。
ここにきて彼らが期待したほどの売上が上がっていないのではないかと個人的に感じています。 どうも計画を前倒しで進めているような気がします。 この12月に入って北カリフォルニアにあるコストコでLYFEキッチンのパッケージ食品が小売販売され始めました。 1店舗だけなのに自社ブランドの小売食品を販売することは外食企業としては異例のことです。 また、12月6日には直営店を3、4店舗ほど開いたらFCで店舗展開することを発表しました。 創業時の話では、カリフォルニアに6から8店舗直営店を出してからFCの展開を考えるということでしたから方針の変更があったように思えます。 12月7日にはクリントン元大統領がカリフォルニア来訪時にLYFEキッチンを訪問し話題になりました。 ブランド訴求の環境づくりにかなり精力的に動いています。 
2号店目は、来年3月頃に南カリフォルニアのカルバーシティーに決まっていて現在建築中です。 カルバーシティーはLA空港の隣、北東に位置する街です。 現在ソニーピクチャーズやNFLネットワークの本社があり昔から映画、メディア、航空産業の街で高所得者層が多く住むため独立系のレストランも多く出店している処です。 しかし、南カリフォルニアの人達が、本当にLYFEキッチンのコンセプトを好む客層かどうかは判断が難しいところです。 出店後、落ち着いた時点で見てみたいものです。

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foodrestcom@gmail.com