偉大な業界人　ノーマンブリンカー氏(2)

ノーマン･ブリンカー氏がピルズベリーに移ってベニガンズを成功させた頃、消費の主役はベビーブーマーへと移り始めていました。　その彼らがバーで飲み語らう場所としてシングルズバーが生まれ、TGIフライデイのスクエアバーはその代表的なものでした。　レストランの真ん中に小高く作り上げられたスクエアバーは、レトランのメイン舞台そのもののでした。　そして、シングルズバーが、食事も共に出来る場所カジュアルレストランへと移り変わっていくのです。　ピルズベリーのレストラン部門担当社長であったノーマンブリンカーは、ベニガンズを成功に導いた後、当時28店舗、人気のあったグルメバーガーチェーン「チリズ」に目をつけ、独立してチェーン買収に動きます。

****　グルメバーガーブーム　 ****　
1980年前後に起こっていたバーガーブームは、今のハンバーガーブームとは違って、グルメバーガーブームと呼ばれていました。　その代表チェーンがファッドラッカースです。　今もこのチェーンは存在しますが、創業者のフィリップス・ロマノ氏の考えたコンセプトは豪快そのものでした。 店内にブッチャーショップを構えてその中でひき肉を作り、フレッシュそのもののバーガーパティーを提供しようとするものでした。　
また、シアトルで生まれたレッドロビン(現在本社はコロラド州）は、店内を遊園地のごとくデザインし家族で楽しめる雰囲気の中で色んなバーガーを提供して徐々に店舗を増やしていました。　少し遅れて、テキサスでチリズがＴＥＸＭＥＸの先駆者としてハンバーガーを提供し人気を得ていました。　
ブリンカーは、「チリズ」のコンセプトに着目し、社外取締役に入った後、このチェーンを買収したのです。　（現在、このチェーンは、1400店舗にまで成長しています。）　その後、企業はブリンカーインターナショナル社として改名し、ブリンカーはフィリップス･ロマノ氏とも組み、色々なコンセプトを創り出しました。　その中で、８０年代、９０年代に多くの業界人を育て上げ、業界に大きな影響を与えた人なのです。
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