グルメバーガーのパイオニア、ファッドラッカーズ

グルメバーガーチェーンをいくつかこのブログでも紹介しましたが、まだまだ、数え切れないほどのチェーンがアメリカでは生まれています。 しかし、30年前、1979年にテキサス州サンアントニオで生まれた「ファッドラッカーズ」ほど消費者の話題をさらい、外食業界に強烈なインパクトを与えたチェーンは無かったと思います。 

今、世界にマクドナルドが3万1000店舗と言われています。 1978年に、世界5000号店が神奈川県の江ノ島にオープンしたころです。 日本の外食産業界もまだまだアメリカの外食産業界を見ながら試行錯誤していた時代です。

Fuddruckers

ファッドラッカーズのコンセプトは、本当のグルメバーガーというべきなのかもしれません。 レストランにハンバーガーパティを作るためのブッチャーショップがあり、来店客はカーカスが吊られている肉の処理場を見ながら店内に入るという究極のハンバーガーレストランだったのです。
このファッドラッカーズのコンセプトを考えたのがフィリップス・ロマノ氏で、10年後「ロマノス・マカロニグリル」をブリンカーインターナショナル社と共にオープンし、その後、「イーチーズ」を生んだコンセプトメーカーです。 

このコンセプトは話題となりましたが、グルメバーガーを求める消費者は、そこまでフレッシュでなくてもと考える人が多く、それほど長続きはしませんでした。 1990年代には店舗をコンパクト化していましたが、一度崩したコンセプトは全てを壊してしまいました。

2000年頃になるとロティサリーチキンで展開を失敗したチェーン、ククルーを買収しますが、両チェーンで地盤沈下状態となり、2010年4月に破産法チャプター11を申請していました。

この企業の買収を決めたのが、カフェテリアチェーンのルビーズです。 6100万ドルの買収額のようですが、このルビーズもカフェテリアの時代が終わっているものですから、このコンセプトを買収したのでしょうが、コンセプトの改善ができなければ、そのまま本体ともども落ち込んでしまうことも考えられます。

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