ダブルダウンで業績を向上させられるかKFC

KFCのパンを使わないサンドイッチ、「ダブルダウン」が
何かと話題を呼んでいます。
チキンの胸肉(フライドチキンかグリルドチキン)を2枚をパンの替わりに利用して、
チーズ2枚、ベーコン2枚、そしてカーネルソースを挟み込んでいる商品です。
この商品のカロリーが540カロリーでビックマック程度、
しかし、塩分含有量が1380mgです。
最近の塩分を控えましょうという動きに逆行する商品です。 
FDA(食品医薬品局)が提唱する1日塩分摂取量が2300mgですから
この商品一つで60%を摂取することになります。
サンドイッチといっても、その内容はフライドチキンですから。 
ましてや、挟んでいるものも塩分の強いものですから凄いです。

KFC(本社:ルイヴィル、ケンタッキー州/5400店舗)は、チキンチェーンNo.1企業です。 
しかし、ここのところ業績が伸び悩んでおり、1年前に出したグリルドチキンも今一歩です。
コンサルティング会社テクノミック社の調査では、2005年から2009年でチキン部門の
売上げ市場が145億ドルから161億ドルに成長しているにも関わらず、、
KFCの市場シェアはその間6%も下げ30%に落ちているというのです。 

No.2チキンチェーンのチックフィルA(本社:アトランタ、ジョージア州/1200店舗)は、
チェーンでは珍しく日曜日に閉店し週6日営業ですが、業績は42年間連続で向上させています。 
市場シェアは20%です。以前にもお話したかと思いますが、
アメリカではカロリーが低い胸肉(ホワイトミート)の方が
価格が高く、健康意識の高い人(有識者)に好まれています。 
チックフィルAは、その部位だけで商品作りをしているので、人気が高いというわけです。
市場No.3は、ケージャンチキンのポパイズ、No.4は、チャーチズフライドチキンです。
アメリカでは、フライドチキンはどちらかというと低所得者向け食べ物とイメージ付いています。
ですから、KFCも旧名称ケンタッキーフライドチキンを捨てたわけです。
今回の「ダブルダウン」は賛否両論ですが、KFC売上げ向上の立役者となるのでしょうか。
来店動機のフックにはなっているようですが、健康意識が強まる世の中ですから厳しいように思います。

KFC-WD
foodrestcom@gmail.com