フィフティーズ (50’s) のコンセプト

アメリカのレストランコンセプトを見ていますと、アパレルファッションが15年から20年毎にサイクルするように好まれるデザインがあります。 それは、1950年代(フィフティーズ)のコンセプトです。 カーホップやダイナースタイルのレストラン。 ネオン管、アールデコ調のデザイン、店内のジュークボックス、エナメル調のスツールとステンレスにカットの入ったハイテーブルがあるノーマン・ノックウェルが描いているような風景のレストランです。 
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しかし、そのデザインを店舗コンセプトにしたレストランチェーンを見ていると一時的に顧客の支持があっても、数年後には業績が低迷してしまう所が多いのです。 勿論、全てではありません。ソニックトライブインは最も成功しているチェーンの一つですし、ジョニーロケットもそれなりに頑張っています (最近は新しいデザインの店舗も実験し始めています)。 デニーズダイナーはうまく行かず失敗に終わりました。 ターゲットとして狙う年齢層の関係もあるでしょうね。 デニーズの顧客層は高年齢者が主ですから、一時は懐かしんでも飽きがくるんでしょう。 2000年頃からチェーン化を始めたチーズバーガー・チーズバーガーは、内装の表現が不十分で店内と商品価格とのギャップがあり過ぎて今一歩支持されていません。 やはり、フィフティーズのコンセプトは、サンフランシスコにあるようなメルズ・ダイナーのようなローカルなチェーンが似合いますね。 結局は、その店舗のコンセプトを理解している人(従業員)が、どれだけコンセプトに溶け込んで雰囲気を作り上げていけるかということに尽きるのです。 それをパートタイマーで維持するのは、並大抵のことではできません。 ですから、オーナーの目の届く店舗数が、お客様にも最もフィットするというわけです。
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