KFCのブランド力

前回、KFCのカーネルサンダースの認知度について話題にしましたが、ファストフードはビジネスの性格上、ビジネスをするマーケットやターゲットを限定しています。 長くビジネスをしていると、人々の趣味嗜好はその時代や社会状況によって変化をし、同じように見えているマーケットやターゲット層でも変化をしているわけです。 ビジネスをしている企業側は、その変化に気付かないケースがしばしばあります。 ファストフードのような業態は、日頃からブランドと商品のイメージが一致するようなプロモーションが必要不可欠なのです。 

1990年代半ばにロティサリーチキン(あぶり焼きチキン)で一大ブームを起こしたボストンマーケットが油をしたたり落としながら焼き上げるチキンを提供し「健康」のイメージを大きく消費者に植えつけた時代に「ケンタッキーフライドチキン」では、健康のイメージに反するとして店名を「KFC」で統一したのです。
ボストンマーケットに対抗する意味で、KFCもその当時グリルドチキンを開発し「ノンフライドチキン」として販売をしていましたが、ボストンマーケットの衰退と共にその商品も消えて行きました。

KFCは、2007年頃から、再び「Kentucky Fried Chicken」名前を使うようになり、2009年4月からは商品改良したグリルドチキンを再び販売しはじめ、その商品も落ち着いてしまっています。
どうも見ていると、KFCの営業方針が揺らぎ過ぎていて、消費者のニーズを捉え切れていない状況が続いているようです。 思考錯誤しているようですが、業績は上がっていません。
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