サンドイッチとサラダのコンセプト クリスパーズ

2000年前後に生まれたサンドイッチとサラダのコンセプトが、この1,2年で徐々に多店化し、ヘルスコンシャスな消費者の心を捉えて一つのブームになりつつあります。 
しかし、案外、そのようなコンセプトは80年代にどこかで生まれていて、なかなか目が出せずに創業地でビジネスしていることがあります。 フロリダ州で1989年に創業したクリスパーズもその一つです。 80年代末は、スターバックス、フロリダ州タンパで創業したアウトバックステーキなどが展開し始めた頃で、サラダバーとスープのコンセプトもスープランデーションなどが西海岸で出店したころです。 レストラン業界が、より商品に特化したコンセプトを生み出している時期でした。
クリスパーズは、ファストカジュアルレストランです。 創業当時から限られたマーケットを狙っていたコンセプトで、コンセプトを理解するフロリダ中部と北部のマーケットで展開をし、2002年にダーデンレストランツに買収されてしまいます。 創業者は翌年クリスパーズから去り、2004年には大手スーパーのパブリックスが関心を持ち資本参加、そして、2007年にパブリックスに買収されました。 スーパーがレストランを運営したわけですが、顧客ターゲットを広げすぎたためにうまく行かず、パブリックスは、クリスパーズを手放すことに決め、5月9日、36店舗のチェーンをマイアミの投資家グループに売却してしまいました。
アメリカでは地域の特性を見てコンセプトを運営しなければ、ビジネスが成り立ちません。 創業者の思想は大手スーパーには伝わらなかったようです。 今、クリスパーズの創業者は、新たなコンセプトをオーランドに出店し2号店を出そうとしています。
crispers
foodrestcom@gmail.com