崖っぷちのルビーチューズデイ

以前からカジュアルレストランの低迷の中で話題にしているルビーチューズデイ社(本社:マリービル、テネシー州)の動きです。 
8月11日に全店舗数の13%に当たる95店の閉店を発表し、2017年第1四半期終了の8月末までにそれらの閉店を完了しました。 これで総店舗数は国内外で615店(直営547店、FC18店、海外FC50店)となりました。 2012年に創業者でCEOだったサンディー・ビール氏が解任されて以来、会長及び社長兼CEOに就任したジェームス・ブッゲン氏ですが、業績を回復させることが出来ないまま9月14日に辞任をしてしまいました。 
後任は、取締役の中からラリー・カードウェル氏が臨時CEOに就いています。 カードウェル氏は、チリズからイーチーズCEOに就任し、その後、ファイマスディブス、ボストンマーケット、P.F.チャンとCEOを歴任したベテランです。 ルビーチューズデイ社はCEOとなる人物を探しながら、9月23日にはルビーチューズデイ本社ビルとレストランサポートセンタービルの売却を決めレストランサポートセンター社員一部を解雇するなど、非常に厳しい状況です。 
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ルビーチューズデイだけでなくカジュアルレストランを取ります環境はますます厳しくなっています。 
2015年12月、ブラックアイドビーを経営するレストランツアクイジョン社(本社:アーリントン、テキサス州)が倒産、倒産法11章を申請 
2016年7月、イタリアンコンセプト、ジョニー・カリノスを経営するファイアド・アップ社(本社:オースティン、テキサス州)が倒産、倒産法11章を申請
2016年8月、ステーキコンセプト、ローガンズロードハウスを経営するケスソー&カンパニー(本社:ナッシュビル、テネシー州)が倒産、倒産法11章を申請
2016年8月、スポーツバーコンセプト、フォックス&ハウンド及びチャンプスを経営するラストコールギャランター社(本社:ダラス、テキサス州)が倒産、後に両チェーンを売却
2016年10月、メキシカンコンセプト、ドン・パブロスを経営するリタ・レストラン社(本社:マディソン、ジョージア州)が倒産、倒産法11章を申請 
70年代から90年代に生まれたカジュアルレストランの多くが、業界消費者の核であるミレニアム世代のニーズを捉えきれずにいます。 
ルビーチューズデイの動向は、これからのアメリカ社会でカジュアルレストランの存在意義を見出すバロメーターと考えています。FoodRest.com